重要ポイント:
- アマゾンは5年間で33%上昇したが、マグニフィセント・セブンの中で最悪のパフォーマンス
- アンディ・ジャシーCEOはAWSの年間売上高が10年以内に6000億ドルに達すると予測
- 同社は今年2000億ドルの設備投資を計画、投資家の懸念を招いている
重要ポイント:

アマゾン・ドット・コムは過去5年間でマグニフィセント・セブンの中で最もパフォーマンスが悪く、上昇率はわずか33%にとどまっている。投資家は2000億ドルのインフラ投資と、アンディ・ジャシーCEOがアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の年間売上高が6000億ドルに成長するとの見通しをにらみ、評価を模索している。
「市場は設備投資面での実行リスクを織り込みつつ、AWSの成長軌道を割り引いている」と、Edgenの米国株アナリスト、サラ・リン氏は指摘する。「アマゾンのEコマース利益率とAWSの収益性との乖離は、支出サイクルが目に見えるリターンをもたらすまで解消されない評価パズルを生み出している」
アマゾンの第1四半期決算は、この緊張関係を如実に示している。総売上高1815億ドルのうち、Eコマース事業は1439億ドルを計上したが、費用は1342億4000万ドルに上り、利益率はわずか6.7%にとどまった。対照的に、AWSは売上高375億8000万ドル(前年同期比28.4%増)、営業利益141億6000万ドル、利益率37.6%を達成した。
クラウドコンピューティング部門は、アマゾンの成長ストーリーの中核を成す。Grand View Researchの推計によると、世界のクラウド市場は今年1兆1000億ドル(2025年の9430億ドルから増加)、2033年には3兆3500億ドルに達し、年平均成長率(CAGR)は16%と見込まれている。アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は、AWSの年間売上高が10年以内に6000億ドルに達すると予測しており、これは現在の年間換算売上高を約4倍に引き上げる必要があることを意味する。
その野心には代償が伴う。アマゾンは2025年に1318億ドルを設備投資に投じ、今年は2000億ドルを計画している。その大部分は、Nvidia Corp.のGPUやデータセンター建設を含むAIインフラに向けられている。この積極的な投資は、ハードウェアが陳腐化する前にリターンが実現するのか疑問視する投資家を不安にさせている。NvidiaのGPU世代は18〜24カ月ごとに刷新される。
Money Morningのデータによると、同社株はハイパースケーラーの支出への scrutiny(精査)が強まる中、6月23日だけで4.75%下落した。234.27ドルで取引されるアマゾンは、相対パフォーマンスベースでマグニフィセント・セブンの同業他社を大きく下回っている。Nvidia Corp.は6月24日に終値で過去最高の154.31ドルを記録し、時価総額は4兆8400億ドルに達した。一方、Tesla Inc.は同じ週に7.4%下落し、Meta Platforms Inc.は5.4%下落した。
クラウドコンピューティングの機会は現実のものだが、その成果が実を結ぶタイミングは依然不透明である。アマゾンの2000億ドル規模の設備投資計画がリターンを生み出すまでには数年を要し、その間、売上高の大部分を占めるEコマース事業は極めて薄い利益率で運営されている。投資家にとっての問いは、ジャシー氏の6000億ドルのAWS予測が現実的な目標なのか、それとも市場の忍耐を超えて実現に時間がかかるビジョンなのか、という点にある。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。