主なポイント:
- 製造業PMIは55.7に達し、コンセンサス予想の54.6を上回った
- サービス業PMIは51.3に上昇、同セクターの緩やかな拡大を示す
- 総合PMIは52.2に上昇、3月以来の最高水準
主なポイント:

米国の製造業は6月、1年超で最速のペースで拡大した。S&Pグローバル速報製造業PMIは55.7に上昇し、コンセンサス予想の54.6を上回り、景気が底堅さを維持していることを示唆した。サービス業PMIは50.7から51.3に上昇し、こちらもコンセンサス予想の51.1を上回った。総合PMIは52.2に達し、3月以来の高水準となった。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「製造業は真の勢いを見せており、新規受注の増加に伴い生産の伸びが加速している」と指摘。「このデータは、米国経済が第3四半期に入るにあたり、底堅い需要を背景にしていることを示唆するが、サービス部門は引き続き製造業に遅れをとっている」と述べた。
製造業PMIのヘッドライン数値である55.7は、5月の55.1から上昇し、拡大と縮小の分岐点である50を3カ月連続で上回った。S&Pグローバルによると、新規受注サブ指数は56.4から57.2に上昇し、製造業の雇用は52.3から52.8に小幅上昇した。サービス業PMIは51.3とコンセンサスを上回ったものの、なお拡大・縮小の境界線付近にとどまっており、経済全体の成長のばらつきを示している。
このデータは、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策運営を複雑にする。製造業の結果が予想を上回ったことで、利下げの緊急性は低下した。FF金利先物の価格付けでは、9月会合での0.25ポイント利下げ確率は48%と、発表前の56%から低下した。製造業PMIが55を超えたのは、2025年4月(56.2)以来となる。この時期は、FRBが政策金利を5.25~5.50%で据え置いた3カ月間に先立つ期間だった。発表後、10年物米国債利回りは4ベーシスポイント上昇し4.32%となった。ブルームバーグ・ドル指数は0.2%上昇。S&P500先物は下落幅を縮小したものの、0.3%安で推移。ハイテク株の下落が別途、株式市場全体のセンチメントを圧迫した。
米国内総生産(GDP)の約10%を占める製造業の底堅さは、FRBに様子見姿勢を維持する余地を与えている。一方、サービス業の活動は低調にとどまっている。FRBの次回の金利決定は7月29日に予定されており、市場は据え置き確率を72%と織り込んでいる。製造業の強さが下半期に持続すれば、2026年の利下げ観測はさらに弱まり、ドル高を維持し、新興国通貨やリスク資産に圧力をかける可能性がある。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。