主なポイント:
- オアシス・マネジメント、6月24日の株主総会でCEO夏野剛氏への反対票をカドカワ株主に要請
- 夏野氏の5年間の在任中、カドカワのEPSは89%減少、ROEは0.5%に低下
- 今年の日本の株主総会におけるアクティビスト提案は過去最多の139件に
主なポイント:

アクティビスト投資家オアシス・マネジメントは、カドカワの株主に対し、6月24日開催の定時株主総会においてCEO夏野剛氏の再任に反対票を投じるよう求めている。夏野氏の5年間の在任中、1株当たり利益(EPS)は89%減少した。
「5年にわたる業績不振の蓄積を踏まえ、もはや衰退を止める時が来たと考えている。カドカワの失敗に対する責任を夏野CEOが取るべきだ」とオアシスは声明で述べた。香港に拠点を置く同ファンドは、日本の出版・ゲーム企業であるカドカワの約13.76%を保有しており、株主に対し夏野氏の再任に反対し、解任を求める株主提案を支持するよう呼びかけている。
2021年6月にCEOに就任した夏野氏の下で、カドカワの自己資本利益率(ROE)は8.2%から0.5%に急落し、営業利益率も6.5%から2.9%に低下した。同社は11月に2026年度の営業利益予想を38.3%下方修正し、純利益予想を57%引き下げたが、その後5月に発表した修正目標すら下回ったとオアシスは指摘する。同ファンドは2020年から株主であり、6年間にわたり経営陣と対話を続け、カドカワの知的財産ポートフォリオ、特に大ヒットタイトル『エルデンリング』を生み出した看板ゲームスタジオ・フロム・ソフトウェアのより有効な活用を提唱してきた。
今回のキャンペーンは、日本企業に対するアクティビスト圧力の高まりの一環である。三菱UFJ信託銀行のデータによると、今月の株主総会における株主提案は過去最多の139件に達し、うち19件が取締役の選任に関するもので、前年の14件、2024年の7件から増加した。オアシスはまた、京セラ、東京製鐵、人材派遣会社のSMSでも経営陣の交代を求めている。カドカワの取締役会は、新たな中期経営計画を実行するには継続性が必要だとして、オアシスの提案を拒否している。これに対しオアシスは、以前の計画の実現に失敗した同じ経営陣に、さらに6年の任期を任せるべきではないと反論している。
オアシスによれば、夏野氏自身も2023年2月、事業拡大が成果を上げなければ辞任が「視野に入ってくる」と発言していたという。同ファンドは独立系の経営人材紹介会社を通じてCEOの候補者を特定しており、投票が成功した場合には彼らをカドカワの取締役会に紹介する用意があるとしている。
今回の投票結果は、日本のコーポレートガバナンス改革がアクティビスト投資家に真の影響力をもたらしているかどうかの試金石となる。オアシスが成功すれば、2025年の太陽ホールディングスに続き、同ファンドが日本企業のCEOを追放するのは2年連続となる。投資家は6月24日の株主総会で、早期の議決権集計結果や両者間の土壇場での和解の有無を注視することになる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。