エヌビディア株は6月25日に3%下落。インフレ上昇とハイパースケーラーの支出懸念がハイテクセクターの急落を深刻化させた。
エヌビディア株は6月25日に3%下落。インフレ上昇とハイパースケーラーの支出懸念がハイテクセクターの急落を深刻化させた。

エヌビディア株は6月25日に3%下落し、ハイテクセクターの急落が続いた。インフレ上昇とハイパースケーラーの支出懸念が半導体株を圧迫した。
「市場はAIインフラ株を再評価している。長期化する高金利が、これまでのサイクルを支えてきた借金頼みの支出を脅かしている」と、ザ・ウェルス・アライアンスのCEOロバート・コンゾ氏は述べた。
この下落の一方で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は同日2.5%上昇。マイクロン・テクノロジーが決算発表後に14%急騰したことが寄与した。エヌビディアの動きは半導体指数全体とは乖離し、メモリーチップメーカーが上昇するなかで同社株は下落した。アップルは、メモリーおよびストレージチップのコスト上昇に対応するためiPadとMacBookの価格を引き上げたことを受け、約5%下落。マイクロソフトとアルファベット(グーグル親会社)はそれぞれ1.2%から2.7%の下落となった。
今月の急落により、ナスダックの時価総額は1兆ドル以上が消失。同指数は2025年3月以来の最大の月間下落率となる見通しだ。AIチップの最大手であるエヌビディアは現在、二重の脅威に直面している。データセンター拡張を鈍化させる可能性のある借入コストの上昇と、連邦準備制度理事会(FRB)が年末までに25ベーシスポイントの利上げを示唆するなか、バリュエーションの高いハイテク株からの資金流出である。
ハイテク株の急落は主に、AIチップ購入の大部分を占める大手クラウドプロバイダー(ハイパースケーラー)の借金依存型支出への懸念が引き金となっている。6月25日に発表されたデータによると、米国のインフレ率は3年ぶりに4%を超え、エネルギー価格の上昇が主因となってFRBを利上げに近づけている。
エヌビディアの下落はまた、マイクロンの決算報告を前に市場の神経質さが高まったことも背景にある。マイクロン株は年初から300%以上上昇し、AI主導の需要に対する市場の積極的な価格付けを反映している。クアルコムは同日、AI需要に対する明るい兆候を示したことで5%上昇した。
LSEGのデータによると、フィラデルフィア半導体株指数は四半期ベースで過去最高のパフォーマンスとなる見通しだ。指数の四半期パフォーマンスと現在の急落との乖離は、投資家が短期的なマクロリスクと長期的なAI投資テーマの間でバランスを取っていることを示している。AIチップブームの最大の受益者であるエヌビディア株は現在、重要なサポート水準を試している。トレーダーらは、今回の急落が買い場なのか、それともより深い調整の始まりなのかを判断しようとしている。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。