世界の株式は2020年以来最強の四半期を記録したが、この上昇相場はバリュエーションを過去の市場ピークと比較される水準に押し上げている。
世界の株式は2020年以来最強の四半期を記録したが、この上昇相場はバリュエーションを過去の市場ピークと比較される水準に押し上げている。

世界株は第2四半期に13%上昇し、2020年以来となる最高の3カ月間の上昇率を記録した。米国経済の底堅さと人工知能(AI)への楽観論が株価を押し上げた。
「企業利益は絶好調だ」とキャピタル・グループのアナリストは指摘し、S&P500種株価指数の第1四半期の利益は前年同期比28%増加し、2021年以来の速いペースとなったと述べた。
S&P500は月曜日に1.2%上昇して終値ベースの最高値を更新。ダウ工業株30種平均は初めて5万2000ドル台で取引を終えた。ナスダック総合指数は2.1%上昇し、5日続落を止めた。S&P500の11主要セクター全てが上昇し、ハイテクと一般消費財・サービスが上昇を主導した。テスラは8.5%上昇、アルファベットはダウ構成銘柄入り初日で約5%上昇した。
下半期の焦点は、バリュエーションが更なる上昇を正当化できるかどうかだ。利益成長は力強いものの、バリュエーション指標は一部のストラテジストが割高とみなす水準にまで上昇している。ケビン・ウォーシュ新議長の下での米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派傾斜は不確実性をさらに高めており、少なくとも半数の政策当局者が年内の利上げを予想している。
利益成長、予想を上回る
S&P500の第1四半期の利益成長率(前年同期比28%)は、ウェルズ・ファーゴによると、ウォール街の年初時点の予想を、1991年以降のデータで景気後退からの回復局面以外では最大の幅で上回った。フィデリティのアナリストは、この成長率について「記録的な強気相場の4年目ではなく、景気回復の初期段階で通常見られるものだ」と述べた。
バリュエーションに警告サイン
好調な利益にもかかわらず、S&P500は年初来で7%以上上昇し、利益予想の修正ペースを上回っている。クロスアセットの状況はさらに慎重さを促している。米ドル指数は第2四半期に1.4%上昇し、商品や新興国通貨に圧力をかけた。金は約14%下落し、10年超で最大の四半期下落を記録。円は1ドル=162円台まで下落し、40年ぶりの安値を付けた。米10年国債利回りは4.37%超で推移し、FRBが高金利を維持するとの見方を反映している。
ポートフォリオ・マネージャーにとって、株式と他の資産クラスとの間の乖離は、第3四半期を迎えるにあたり複雑な背景を生み出している。S&P500の上昇は一部の大型ハイテク株に牽引されており、市場の広がりに疑問符が付いている。次の大きな試練は、木曜日に発表される個人消費支出(PCE)価格指数であり、これが7月のFRB会合に関する期待を形成することになる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。