主なポイント:
- バーガー・モンタギューは、富途控股(Futu Holdings)が中国で無登録事業を行っていたとして集団訴訟を提起
- 中国証監会(CSRC)はクロスボーダー証券違反で約18.5億元の制裁金を提案
- 筆頭原告の提出期限は2026年8月25日、発表を受けて株価は27.5%下落
主なポイント:

バーガー・モンタギュー(Berger Montague PC)は、2023年5月24日から2026年5月27日までの間に富途控股(Futu Holdings Ltd.、NASDAQ: FUTU)の株式を購入した投資家を代表して証券集団訴訟を提起した。同社が株主に対し、中国本土における規制遵守状況に関する誤解を与えたと主張している。
訴状によれば、「同社は中国証券監督管理委員会(CSRC)から必要な許可または承認を得ることなく、中国本土で証券、公募ファンド販売、先物事業を継続して行っていた」とされる。
CSRCは富途に対し、約4.7億元の「違法所得」の没収を含む、総額約18.5億元(2億7100万米ドル)の制裁金を提案した。ロイターが規制強化を報じた2026年5月22日、富途の株価は34.10ドル(27.5%)急落。終値は95.04ドルとなり、年初来で46.7%の下落となった。
本訴訟の核心は、富途が一般的なリスク要因として開示した内容と、規制エクスポージャーに関して同社が実際に認識していたとされる情報との間の乖離にある。CSRCは2022年12月、中国本土の投資家を対象とした富途のクロスボーダー証券業務が「規制当局の同意なし」に行われていると公に表明。2023年5月には「富途牛牛(Futubull)」アプリが中国本土のアプリストアから削除された。訴状によれば、これらの措置にもかかわらず、富途は四半期ごとに前年同期比15%から41%の有料顧客の増加を報告し続け、潜在的な制裁金に備えた引当金を計上していなかったという。
筆頭原告の提出期限は2026年8月25日。集団期間中に富途の証券を購入した投資家は、筆頭原告としての指名を申請することができる。本件は成功報酬方式で処理されており、集団メンバーは自己負担費用を支払う必要はない。
今回の申し立ては、中国の規制監視により既に圧力を受けている同社株に法的リスクを加えるものだ。富途のMoomooプラットフォームは新商品の投入によりグローバルに拡大を続けているが、同社の報告済み収益に既に反映されている18.5億元の制裁金提案は、北京当局がクロスボーダー証券業務に対する執行を継続していることを示している。投資家は今後のCSRCの動きや、富途の次回四半期決算報告の最新情報に注目することになる。
本稿は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。