主なポイント:
- フェデックス株は時間外取引で7%下落、通期ガイダンスがコンセンサス予想を下回った。
- エクスプレス部門の営業利益率はコスト上昇により8.4%から7.7%に縮小。
- フレイト事業のスピンオフにより、スリム化された同社は利益拡大への圧力に直面。
主なポイント:

フェデックス・コーポレーションの株価は時間外取引で最大7%下落した。同社の通期業績見通しがアナリスト予想を下回り、トラック運送部門のスピンオフ後に成長軌道が問われることとなった。
「今回の結果は当社の戦略を裏付けるものだが、市場がフレイト事業のスピンオフや会計年度変更に伴う様々な変動要素を整理するには時間が必要だと認識している」とJPモルガンのアナリストはリポートで指摘した。
フェデックスは、従来の5月決算から暦年に合わせた移行期間における年間利益見通しを1株当たり16.90~18.10ドルと予想した。エクスプレス部門の営業利益率は第4四半期に前年同期の8.4%から7.7%に縮小。従業員給与・福利厚生費、外部委託輸送費、燃料費が上昇した。
メンフィスに本社を置く同社は世界貿易の先行指標と広くみなされているが、米国の通商政策の変化や、Shein(シーイン)やTemu(テム)といった中国系ディスカウンターに関連する低額電子商取引(EC)荷物に対する関税免除の小口輸入(デミニミス)制度の喪失といった逆風に直面している。イラン戦争により燃料価格も上昇したが、同社幹部は決算後の電話会見で、燃料サーチャージがコスト上昇を相殺し、価格上昇が需要に悪影響を及ぼしていないと述べた。
フェデックスは今月初め、中核となる配送事業に集中するため、事業用トラック輸送部門であるフェデックス・フレイトをスピンオフした。スリム化された同社は現在、利益拡大とコスト削減への一段と厳しい投資家の監視に直面している。フェデックスの株価は予想向こう12カ月利益の14.68倍で取引されており、競合のUPSの14.05倍をやや上回っている。
「ノイズが多いため、数四半期は業績数値を判断するのは難しいが、焦点は根本的な議論に置かれるだろう」とモルガン・スタンレーのアナリストは述べた。
今回のガイダンス未達は、フレイト事業のスピンオフだけではフェデックスの中核事業に重くのしかかる構造的なコスト圧力の解決にはならない可能性を示唆している。投資家は、コスト削減策が効果を上げているか、また貿易政策の変化の中で輸送量のトレンドが安定化しているかを確認するため、次回の四半期決算に注目するだろう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。