ドラッケンミラー氏の戦略的転換:クラウド大手に注力、過熱するハードウェア銘柄から撤退
億万長者投資家スタンレー・ドラッケンミラー氏率いるデュケーヌ・ファミリー・オフィスは、アルファベット(GOOGL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)の保有株式を2四半期連続で大幅に増やし、一方で他の一流AI銘柄から撤退しました。同社の第4四半期13F報告書によると、アルファベットを282,800株(277%増)、アマゾンを300,870株(69%増)追加取得しています。
この動きは、30年間にわたり年率30%のリターンを叩き出してきた影響力のある投資家による戦略的シフトを象徴しています。ドラッケンミラー氏は2024年5月のインタビューで、「AIは現在少し過大評価されているかもしれないが、長期的には過小評価されている」と述べており、この見解が最近のポートフォリオ調整に反映されているようです。
報告書では、エヌビディア(NVDA)やパランティア・テクノロジーズ(PLTR)といった急騰したAI関連株のほか、メタ・プラットフォームズ(META)、サンディスク(SNDK)、シーゲイト・テクノロジー(STX)、アーム・ホールディングス(ARM)のポジションを完全に売却したことが明らかになりました。これらの売却は、大幅な上昇後の利益確定と、ハードウェアやインフラ銘柄における潜在的なAIバブルへの懸念が組み合わさったものと考えられます。
「アルファベットとアマゾンへのシフトは、定評のある高利益なクラウドサービスを通じてAIを応用している企業への選好を示唆しています。」
世界第3位のクラウドプラットフォームであるGoogle Cloudは、第4四半期に48%の増収を記録し、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)も売上成長率が24%に再加速しました。両社とも生成AIをクラウドサービスに統合しており、技術の普及から長期的な価値を取り込む体制を整えています。
今回のローテーションは、バリュエーションと具体的な成果への焦点を浮き彫りにしています。報告時点において、アルファベットとアマゾンは5年平均のキャッシュフロー倍率に対して、それぞれ20%と48%という大幅なディスカウント価格で取引されていました。対照的に、売却された一部のハードウェア銘柄は、過去1年間で放物線に近い上昇を見せていました。
アルファベットとアマゾンの増配は、ドラッケンミラー氏が、混雑したインフラ取引よりも、AIアプリケーションのリーダーにより持続的で長期的な価値を見出していることを示唆しています。投資家は、この戦略的転換のさらなる兆候を求めて、次四半期の13F報告を注視することになるでしょう。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。