主なポイント:
- DeepSeekは初の外部資金調達ラウンドで約500億元(74億ドル)を調達
- 創業者の梁文鋒氏が自己資本200億元を投入、テンセントとCATLがリード投資家に
- 調達後評価額3500億〜4000億元(520億〜590億ドル)は中国屈指のAI企業価値に
主なポイント:

中国のAIスタートアップDeepSeekは、高度なモデル開発における自国の競争力に関する世界的な前提に挑戦した存在として、初の外部資金調達ラウンドで約500億元(74億ドル)を調達し、評価額は最大4000億元(590億ドル)に達する見通しである。
創業者の梁文鋒氏はこのラウンドに自己資本200億元を拠出することを確約したと、関係筋が明らかにした。テンセント・ホールディングスは100億元の出資を検討しており、電池大手CATLは50億元の株式取得を評価している。最終的な投資家グループは10社以内で構成される見通し。
「今回のラウンドは、中国の大手テクノロジー企業および産業企業が、数十のスタートアップに資本を分散させるのではなく、国内AIリーダーシップに集中して賭けていることを示している」と、資金調達に直接関与する人物は述べた。
この資金調達は、DeepSeekのV3およびR1モデルが、OpenAIやAnthropicのフロンティアモデルと同等かそれを上回るパフォーマンスを、報告されたトレーニングコストのごく一部で達成し、AI業界に衝撃を与えてから18カ月後に行われた。DeepSeekのブレイクスルー—より少ないNvidia H100 GPUを使用して競争力のあるベンチマークスコアを達成したこと—は、先進的半導体の輸出制限が中国のAIへの野心を挫くという支配的な見方に挑戦した。
勝者と敗者
テンセントによる100億元の潜在的な出資は、同社独自のHunyuanモデルがAlibabaのQwenやByteDanceのDoubaoと競合する時期に、基盤AIにおける戦略的足がかりを与える。2025年の収益が6600億元と報告されているテンセントにとって、100億元のコミットメントは年間売上高の約1.5%に相当し、モデルをライセンス供与するのではなく自社保有する層への計算された賭けである。
CATLの参加はより異例である。時価総額が深セン証券取引所で1兆元を超える世界最大のEV電池メーカーは、AIデータセンター向け電力ソリューションやエネルギー貯蔵に事業を拡大している。50億元の出資は、同社がAIインフラを自社の電池およびグリッド規模の貯蔵事業の自然な延長線上にあると見なしていることを示唆している。
DeepSeekと直接競合するモデルを持つAlibabaとByteDanceは、投資家リストから顕著に欠落している。彼らの除外は、DeepSeekが単一の企業AI戦略に吸収されるのではなく、テンセントの流通エコシステムとCATLの産業力に支えられた独立した事業体として運営されることを意味する。
評価額の意味
調達後評価額3500億〜4000億元は、DeepSeekを世界で最も価値のあるAI企業の一角に位置付ける。参考までに、OpenAIは直近の資金調達ラウンドで3000億ドルと評価され、Anthropicは615億ドルに達した。DeepSeekの評価額はOpenAIの約5分の1であり、地政学的不確実性の中で中国のAI企業に適用されるディスカウントと、DeepSeekがまだ自社モデルから重要な収益源を構築していない現実の両方を反映している。
同社は新規株式公開(IPO)の計画を開示していない。追加投資家として検討されているのは、香港拠点のIDGキャピタルとモノリス・キャピタル、中国国家人工知能基金、ゲーム企業のNetEase、Eコマース大手のJD.comである。
関連企業の香港上場株に対する同時的な売り圧力は、一部の投資家が資本展開に慎重であることを示唆している。テンセントはこの報道があった日に3.7%下落、JD.comは4.2%下落、NetEaseは1.4%下落した。JD.comの空売り比率は46.2%に達し、有意な弱気ポジションを示している。
中国のAI競争を見守る投資家にとって、重要な疑問は、DeepSeekがAlibabaやByteDanceの次世代モデルが性能差を縮める前に、モデルのパフォーマンスを商業収益に転換できるかどうかである。500亿元の戦費は、現在の業界のバーンレートで約18〜24カ月のランウェイを与え、その技術が持続可能なリターンを生み出せるかどうかを証明する十分な時間となる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。