重要なポイント:
- コストコ株は1,008.79ドルで取引を終え、年初来17%のプラスとなりました。これによりバリュエーションは業界最高水準の予想PER46倍に達しています。
- この節目は、消費者マインドが過去最低を記録し、社内関係者が持ち株を売却する中で達成されました。
- アナリストは、強力な会員数の伸びと4月の売上高13%増を理由に、最大1,185ドルの目標価格を掲げ、引き続き強気な姿勢を見せています。
重要なポイント:

(ブルームバーグ) -- コストコ・ホールセール(Costco Wholesale Corp.)の株価が1年ぶりに1,000ドルの大台を突破し、5月8日に1,008.79ドルで取引を終えました。この心理的に重要な節目は、倉庫型小売大手にとって「5月に売れ(Sell in May)」という格言を強く意識させるものとなっています。
「会員は品質、価値、そして新しくエキサイティングな商品を求めています。私たちがこれらの期待に応えれば、会員は喜んで消費する意欲と能力があるようです」と、コストコのCFOギャリー・ミラーチップ氏は第2四半期決算説明会で述べ、会社の成長を支え続ける底堅い消費者層について説明しました。
年初来17%の株価上昇は、強固なファンダメンタルズに基づいています。4月の純売上高は前年同月比13%増の239.2億ドルとなり、第2四半期の既存店売上高は7.4%増加しました。利益の主要な柱である会員費収入は、世界8,210万人の有料会員から13.6%増の13.55億ドルに達し、更新率は90%近くに上っています。
しかし、新高値への到達はバリュエーションに対する懸念も呼び起こしています。現在、株価は実績PERで52倍、予想PERで46倍というプレミアム価格で取引されており、PBR(株価純資産倍率)は14倍に迫っています。この割高なバリュエーションは、5月のミシガン大学消費者マインド指数が過去最低の48.2に低下するなど、消費者心理が冷え込む中で記録されました。また、3月から4月にかけて、コストコの執行副社長4名が991ドルから1,003ドルの価格で持ち株を売却しています。
割高感があるものの、ウォール街のアナリストはさらなる上昇を見込んでいます。ドイツ銀行は目標株価を1,106ドル、ゴールドマン・サックスは1,088ドルに設定しており、バンク・オブ・アメリカは最も強気な1,185ドルを掲げています。このコンセンサスは、コストコの圧倒的な会員制モデルと一貫した売上成長が、不透明な経済下でのディフェンシブな強みと見なされていることに裏打ちされています。
一方、慎重論は、小売業界の競合他社や過去のレンジと比較した際のプレミアム倍率に集中しています。2025年5月にコストコ株が1,000ドルの大台を突破した際、その水準を維持できず、年末にかけて下落しました。投資家は現在、同社の好調な業績がこの高価な株価を正当化できるかどうかを検討しています。特に、952ドル付近の200日移動平均線や、52週安値の844.06ドルが潜在的なバリュエーションの参考値として意識されています。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。