米国の消費者信頼感は6月、ガソリン価格の低下が支えとなり上昇したが、労働市場の認識は5年超ぶりの低水準に悪化した。
米国の消費者信頼感は6月、ガソリン価格の低下が支えとなり上昇したが、労働市場の認識は5年超ぶりの低水準に悪化した。

米国の消費者信頼感は6月に91.2へ小幅上昇した。市場予想の94.2には届かなかったものの、ガソリン価格の落ち着きが5年超ぶりの低水準となった労働市場の認識を相殺した。
コンファレンス・ボードのチーフエコノミスト、ダナ・ピーターソン氏は「消費者信頼感は6月に小幅上昇した。ここ数週間の原油価格下落が、消費者のインフレ懸念にいくらかの緩和をもたらした」と述べた。
現況指数(消費者による現在の景気・労働市場環境の評価)は3ポイント低下の116.4。短期の収入・景気・労働市場見通しに基づく期待指数は3ポイント上昇の74.4となった。「仕事を見つけるのが難しい」と回答した消費者の割合は22.5%に上昇し、2021年1月以来の高水準となった。「仕事が豊富にある」と答えた割合から「難しい」と答えた割合を差し引いた労働市場の差は2.6ポイント縮小し、2.4%となった。
このまちまちの結果は、米国とイランの停戦とそれに伴うガソリン価格の1ガロン=4ドル未満への低下が、家計の信頼感をゆっくりと回復させつつあることを示唆する。同時に、労働市場にはひび割れが見られ、今後数カ月の消費者支出に重しとなる可能性がある。6月1日から23日までの調査期間には停戦延長が含まれており、これにより2月下旬の紛争開始以来初めてガソリン価格が押し下げられた。
コンファレンス・ボードの総合指数は、歴史的に健全な消費者マインドを示すとされる100の節目を依然として大きく下回っている。ただし、1月に記録したサイクル安値の86.5からは回復した。この指数が現在の水準近辺で推移したのは前回2023年後半で、その時はインフレが冷えつつあったものの、消費者は景気見通しに対して引き続き慎重だった。
消費者の自由記述回答は引き続き悲観的な傾向を示し、物価やインフレ、石油・ガソリン価格、食品・食料品価格への言及が高止まりした。関税や貿易、政治、労働市場への言及も増加したと、コンファレンス・ボードは述べている。
労働市場のデータは、木曜日に労働省が6月の雇用統計を発表する際に大きな試練に直面する。ウォール・ストリート・ジャーナルがまとめたエコノミスト予想では、米国経済は11万5000人の雇用を追加し、5月までの3カ月平均の約17万人から鈍化する見通し。10万人を下回る数字となれば、労働市場の軟化が一時的な正常化ではなく、構造的な逆風になりつつあるとの懸念が強まるだろう。
データ発表後、スポット金価格は1オンス=4047.71ドルの取引時間中の高値に上昇し、前日比0.71%高となった。信頼感指標が予想を下回ったことで、連邦準備制度理事会(FRB)が従来の想定よりも早期に緩和策を講じる必要があるとの見方が強まった。10年物国債利回りは、冷え込む消費者心理と依然として高いインフレ圧力の両方を投資家が考慮し、小幅に低下した。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。