中金(CICC)は、国務院の都市再生計画とファンダメンタルズの改善がセクター成長の次の触媒になるとの見方から、中国不動産デベロッパーに強気な見方を示した。
中金(CICC)は、国務院の都市再生計画とファンダメンタルズの改善がセクター成長の次の触媒になるとの見方から、中国不動産デベロッパーに強気な見方を示した。

香港に上場する中国不動産デベロッパー株は5日、最大3%上昇した。中金(CICC)が国務院の都市再生計画とファンダメンタルズの改善を次の成長局面の触媒と位置づけ、同セクターに強気な見方を示したことが背景にある。
「今回の上昇相場は、ファンダメンタルズの改善、政策支援、そして資金のローテーションという3つの要因によってけん引されている」と中金は5日付のリポートで指摘。同社は、同セクターは上昇ベータトレンドの中間局面にあり、販売量と価格の改善が次の上昇を後押しするとの見方を示した。
CHINA OVERSEAS(00688.HK)は1.98%高の15.93香港ドル、出来高は3億7600万香港ドル。LONGFOR GROUP(00960.HK)は2.42%高の8.04香港ドル、CHINA RES LAND(01109.HK)は2.6%高の36.24香港ドルで取引を終えた。この3社の株式は午前の取引時間中に合計11億6000万香港ドル超の出来高を記録し、不動産セクターへの投資家の関心の高まりを反映した。
この動きのきっかけは、国務院が5月29日に発表した「都市再生第15次五カ年計画」だ。同計画は、2030年までに老朽化した住宅50万戸と115,000の旧型住宅コミュニティの改修、4,000の都市農村部の再開発、365,000キロメートルの地下パイプライン網の改修を目標としている。新華社が公表した公式文書によると、同計画は都市発展の新たな原動力の育成、質の高い都市生活空間の創出、都市のグリーン・低炭素移行の推進など、6つの主要な任務を掲げている。また、遊休地の有効活用と住宅の全ライフサイクル安全管理システムの導入も求めている。
中金の強気な見方は、長期にわたる不動産不況で圧力を受けていた同セクターに機関投資家の重みを加えるものだ。都市再生計画は、中国の主要都市に強固な土地保有基盤を持つデベロッパー、特に都市農村部の再開発やインフラ関連プロジェクトに関与する企業にとって、明確な需要サイドの触媒となる。国有系デベロッパーであるCHINA OVERSEASとCHINA RES LANDは、優良な都市部の土地へのアクセスと政府関連のプロジェクトパイプラインを有しており、この政策推進の恩恵を受ける立場にある。民間デベロッパーでありながら一線・二線都市に注力するLONGFOR GROUPは、住宅コミュニティ改修の目標値から恩恵を受けるとみられる。
質の高い都市生活空間の創出と都市インフラのアップグレードを重視する同計画は、これらのデベロッパーの事業強みと合致する。珠江河口デルタ地域の都市再生プロジェクトに大きなプレゼンスを持つCHINA RES LANDにとって、この政策は開発機会の直接的なパイプラインを提供する。国有デベロッパーの中でも強固なバランスシートを持つCHINA OVERSEASは、大規模な再開発契約に入札する財務能力を有している。主要都市に商業・住宅物件のポートフォリオを持つLONGFORは、より広範な都市アップグレード構想から恩恵を受ける立場にある。
中金は、政策の追い風とセクターのファンダメンタルズ改善が相まって、上昇相場は持続し、同セクターへの資金ローテーションがさらなる勢いを生むと予想している。同社の強気な見方は、複数の大手デベロッパーにおける債務再編の進行中に多くの投資家が中国不動産に対して慎重な見方を維持しているのとは対照的であり、都市再生計画が同セクターの短期的な軌道の転換点となる可能性を示唆している。次の注目材料としては、各社の月次販売データと地方政府によるさらなる政策実施の詳細が挙げられる。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。