アジア通貨は24日、対ドルで狭いレンジでの取引となった。トレーダーらがFRBによる追加利上げの見通しを縮小させたためだ。
アジア通貨は24日、対ドルで狭いレンジでの取引となった。トレーダーらがFRBによる追加利上げの見通しを縮小させたためだ。

アジア通貨は24日朝の取引で対ドルで膠着し、連邦準備制度理事会(FRB)による追加引き締め期待の後退が地域の為替レートに下支えをもたらした。ブルームバーグ・アジアドル指数は2週間ぶりの高値付近で推移。オーバーナイト・インデックス・スワップは、FRBの7月会合での0.25ポイント利上げ確率を40%と織り込んでおり、今月初めの50%超から低下した。
「この再評価は、ウォーシュ議長がハト派的な姿勢を維持しているとしても、FRBの引き締めサイクルがピークに近づいているとの確信が強まっていることを反映している」と、エッジンのマクロストラテジスト、ジェームズ・オカフォー氏は述べた。「アジア通貨は金利差の縮小から恩恵を受けているが、その動きは tentative であり、金曜日にコアPCEが強含みとなれば、すぐに反転する可能性がある」
FRB期待の変化は、ケビン・ウォーシュ議長の6月FOMC記者会見で引き起こされたタカ派的な再評価を和らげる一連の米経済指標の軟化を受けたものだ。ドル指数は0.2%安の104.8に低下し、先週付けた3カ月ぶりの高値から後退した。円は1ドル=142円台まで上昇。オフショア人民元は1ドル=7.18元付近で推移し、中国人民銀行が stability を重視する姿勢を示し続けている毎日のフィキシングに支えられた。
この膠着状態は、金曜日に発表されるFRBが重視するインフレ指標である5月のコア個人消費支出(PCE)価格指数を前にしている。主要金融データプロバイダーが調査したエコノミストは、前月比0.3%上昇と予測。これは年率換算で約2.8%に相当し、FRBの目標とする2%を依然として上回るものの、4月の2.9%からは低下する。予想通りの結果となれば、インフレが徐々に冷え込んでいるという見方を強めることになるが、上方サプライズとなれば利上げ観測が再燃し、アジア通貨に新たな圧力がかかる可能性がある。
FRBが最後に利上げを実施したのは2023年7月で、フェデラルファンド金利の誘導目標レンジを5.25%~5.50%に引き上げた。その後、中央銀行は11回の会合にわたって金利を据え置いてきたが、2026年6月のFOMC会合でのウォーシュ議長のタカ派的な発言により、追加引き締めへの扉が再び開かれた。CMEのフェドウォッチツールは、7月の25ベーシスポイント利上げの確率を40%と示しており、2週間前の約50%から低下したが、ウォーシュ氏の発言前の30%からは上昇している。
アジアの中央銀行にとって、FRBの追加引き締め観測の後退は、自らの政策スタンスを調整する余裕を与えるものだ。韓国銀行とインドネシア銀行はともに今年、国内需要を支援しながら外部圧力を監視する必要性を理由に、政策金利を据え置いている。FRBによる持続的な休止は、新興アジア全域の政策の柔軟性を制約してきた資本流出や通貨安のリスクを軽減するだろう。
より広範な影響は為替市場にとどまらない。米国の金利のピークアウトは、ドル建て債務を抱えるアジアのソブリンや企業の資金調達環境を緩和することになる。国際金融協会(IIF)によると、中国を除く新興アジアのドル建て債務は約1.2兆ドルと推定される。ヘッジコストの低下と為替リスクの低減は、引き締めサイクル中に急減した地域の債券発行の回復を支援する可能性がある。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。