主なポイント
- 第4四半期の売上高は2,433.8億元となり、市場予想の2,465.1億元を下回りました。これで2四半期連続の未達となります。
- 調整後EBITDAは164.4億元でした。AIおよびEC分野への積極的な補助金支出が、グループ全体の利益率を圧迫し続けています。
- BABAの株価が年初来で9%下落する中で発表された今回の決算を受け、投資家は投資回収のタイムラインに関する確証を求めています。
主なポイント

アリババ・グループ・ホールディング(NYSE: BABA)が発表した第4四半期決算は、売上高が2,433.8億元となり、アナリスト予想をわずかに下回りました。これにより、人工知能(AI)への積極的な投資サイクルのコストに対する懸念が高まっています。
売上高は市場予想の2,465.1億元に届かず、この中国のテック大手にとって2四半期連続の予想未達となりました。レポート発表前の段階で、アナリストらは、アリババが2026年第1四半期にAI投資を加速させた可能性を指摘しており、その大部分は自社開発モデル「通義千問(Qwen)」の主要プラットフォームへの統合に関連したものとみられています。
2026年度第4四半期は、売上高の未達とともに収益性も急激に低下しました。ウォール街は、1株当たり利益が50%以上縮小すると予測していましたが、これは同社が完全に投資モードに入っていることを反映しています。
決算の未達を受け、年初来ですでに約9%下落していたアリババ株への圧力は強まっています。前四半期も大幅な未達だったことから、投資家の信頼回復を目指す同社にとって、5月13日の発表は極めて重要な意味を持ちます。
今四半期の中心的なテーマは、AI関連支出の莫大なコストでした。これには旧正月期間中のプロモーション費用から、通義千問をタオバオやアリペイのフロントエンド向けエージェント型アプリケーションへとアップグレードする費用まで含まれます。
こうした支出は、中核である中国国内のEC部門の収益性を大きく押し下げました。アナリストの事前予測によると、同部門の第4四半期の調整後EBITAは、前年同期比で43%減少した第3四半期をさらに上回るペースで落ち込むと見られていました。利益率への継続的な圧力により、今後の回復時期や、2027年度の業績回復に向けた市場予想を達成できるかどうかに疑問が投げかけられています。
利益面での圧力が強まる一方で、一部の部門では力強い増収が見られました。前四半期に36%の増収を記録したクラウド・インテリジェンス・グループは、Model-as-a-Service(MaaS)の提供が外部クライアントの間で支持を広げており、引き続き明るい材料となっています。
アリババの即時配送(クイックコマース)部門である「タオバオ・インスタント・コマース」も注目すべき点です。アナリストは、顧客層の拡大に伴う注文量の増加により、今四半期の売上高が約40%成長したと予測していました。同部門は依然として赤字ですが、競争の沈静化に伴い赤字幅は縮小する見込みです。
今回の決算は、アリババのAIおよびコマースへの戦略的投資が利用拡大をけん引している一方で、収益性を伴う成長への道筋が経営陣にとって依然として大きな課題であることを示しています。投資家は、今後の支出ペースに関するガイダンスや、来年度の利益率回復の予想スケジュールを注視することになるでしょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。